ヴィーガンのメリットデメリット|ヴィーガンが選ばれる理由
ヴィーガンは、完全菜食主義者として注目されています。
しかし「なぜこんなにも今ヴィーガンが注目されているのか」と気になる人もいるでしょう。
そこで「ヴィーガンのメリットデメリット」や「ヴィーガンが選ばれる理由」について解説します。
少しでもヴィーガンに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ヴィーガンの生活が選ばれる理由
ヴィーガンは、主に健康上・自然環境上・動物愛護上の理由から選ばれています。
それら1つの理由または複数の理由に共感した人たちが、ヴィーガン生活を送っているのです。
本来ヴィーガンは、地球全体がよりよくなるために生まれた言葉。
世界中の生物全てが幸せになるような社会の仕組みを作りたいという強い想いがあります。
以下では、ヴィーガンが選ばれる3つの理由について解説します。
健康上の理由
自らの健康のためにヴィーガンを選ぶ人がいます。
ヴィーガンが健康にいいとされている理由は以下の通り。
- 疾患の予防や治療に効果がある
- 早期死亡のリスクを減らす
動物性食品の摂取量を減らすと、アルツハイマー病や悪性腫瘍、心疾患による死亡リスクを低下させると言われています。
ヴィーガン食にいたっては、体重とBMI値の減少に効果があるとされています。(アメリカ国立衛生研究所調べ)
そのような理由から、疾患リスクを減らして健康体で長生きするためにヴィーガンという生活が選ばれているのです。
自然環境上の理由
自然環境上の理由でヴィーガンを選ぶ人もいます。
ヴィーガンが自然環境にいいとされている理由は以下の通り。
- 温室効果ガスの減少に効果がある
- 森の木々が守られる
動物性食品を生産するためには多くの資源を必要とし、資源を生み出すことで温室効果ガスが高くなってしまいます。
畜産業で排出される亜酸化窒素(一酸化二窒素)は、世界の65%と大きく、他の温室効果ガスである総メタンと二酸化炭素の排出されることから、大気汚染と気候変動に関係があるといわれているのです。
また、畜産業は放牧用の土地や、飼料用の穀物を育てる土地のために、森林伐採を行っています。
つまり、畜産業のために動物たちの生息地が破壊されてしまい、様々な動物たちが絶滅しかねないのです。
ヴィーガンは、森林伐採を行ってまで飼料用の穀物を育てるのではなく、人が食べるための穀物を育てることで、飢餓で苦しむ人々の食料もまかなえるという考えに共感しています。
このような環境への悪影響を減少させるために、ヴィーガンという生活を選んでいるのです。
動物愛護としての理由
ヴィーガンを、動物愛護の理由で選ぶ人がいます。
ヴィーガンが動物愛護にいいとされる理由は以下の通り。
- 人のために動物へ我慢を強いる必要がない
- 動物たちがより自然体で過ごせる
つまり、動物たちを尊重し、自由と生きる権利を守るために一切の動物性の製品を避けています。
必要としていない(売り物にならない)動物のと殺、必要以上に肥大を強いる飼育など、動物たちにとって残酷と考えられる行為をなくそうと考えているのです。
「食肉や毛皮などは、必須ではなく、別の選択肢がある」といった考えがヴィーガン。
しかし、現実では食肉を食べたり、毛皮を着たりといった生活が当たり前になっています。
このような生活に疑問を持った人達が、ヴィーガンを選んでいるのです。
ヴィーガンのメリット
ベジタリアンの一種であるヴィーガンは現在、様々な理由から選択する人が増えています。
大きくいえば、地球全体の幸せを願ってヴィーガンを選ぶ人が多いのですが、他にはどんなメリットがあるのか、期待できる主なメリットは以下の通りです。
- ダイエット効果
- 便秘解消・美肌効果
- 疲労軽減
- 生活習慣病の予防効果
健康面でも選ばれているヴィーガンですが、これらのメリットも直接健康に関わる効果といえます。
ダイエット効果
動物性食品を食べないヴィーガンは、自然と脂質の摂取が減ります。
脂質は脂肪に変わりやすい栄養素です。
そのため、ダイエット効果に期待できます。
野菜や豆などの植物性食品しか口にしないヴィーガンは、自然と体重が落ちて太りにくくなるのです。
便秘解消・美肌効果
植物性食品しか食べないヴィーガンは、便秘になりにくくなります。
なぜなら、植物性食品は食物繊維が豊富なため、便秘の原因に多い食物繊維不足にならないからです。
食物繊維は、腸内環境が改善され、便通を良くしてくれます。
さらに、腸内環境は美肌と密接な関わりがあるため、便秘解消は美肌効果にも期待できるのです。
便が溜まると腐敗物質が血液を通して全身に運ばれてしまい、肌のターンオーバーを乱して肌荒れの原因となってしまいます。
しかし、ヴィーガンで腸内環境が整うと便が溜まらないため、正常なターンオーバーで美肌効果が期待できるのです。
疲労軽減
ヴィーガンには疲労を軽減する効果もあります。
その効果はトップアスリートも実践しているほど。
動物性食品は消化するためにたくさんのエネルギーを必要とします。
植物性食品と比べるとおよそ3倍ものエネルギーを消費するのです。
動物性食品を摂らなければ消化に使うエネルギーを体力回復にまわせるため、疲労軽減効果があるといわれています。
生活習慣病の予防効果
生活習慣病のリスクを軽減させる効果があるのもヴィーガンのメリットです。
まずヴィーガンは動物性食品を食べないため、原材料や添加物などを意識するようになります。
そうすると体に優しい食べ物を選ぶようになり、健康的な生活を送るようになるのです。
そのため、自然と生活習慣病の予防にも繋がります。
ヴィーガンのデメリット
多くのメリットがある一方で、ヴィーガンによるデメリットもあります。
ヴィーガン生活で起こるデメリットは以下の通りです。
- 貧血になる可能性
- 代謝が低下する可能性
- 骨が弱くなる可能性
ヴィーガンが主とする食べ物には、健康な体作りに必要な栄養が含まれていないものもあります。
それぞれのデメリットについて詳しく紹介しましょう。
貧血になる可能性
ヴィーガンが不足しがちな栄養素として、鉄分とビタミンB12が挙げられます。
健康的な血液を作るには、鉄分とビタミンB12が必要です。
これらの栄養は主に魚介類やレバーに多く含まれています。
貧血を予防するには、緑黄色野菜や海苔などの海藻類を多く摂るのがおすすめです。
代謝が低下する可能性
ヴィーガンは肉類を摂取しないため、タンパク質が不足します。
タンパク質が不足すると筋肉の維持が難しくなり、代謝が落ちてしまうのです。
さらに筋肉量が減るとボディラインが崩れてしまう原因にもなってしまいます。
ヴィーガンたちがそうならないために摂取しているのは豆類。
タンパク質はたくさんの豆を摂取して補うのがおすすめです。
骨が弱くなる可能性
ヴィーガン食は、乳製品で豊富に含まれているカルシウムや、魚や卵に多く含まれているビタミンDが不足します。
骨の材料となるカルシウムと、カルシウムの吸収をサポートするビタミンDが不足すると骨が弱くなる恐れがあります。
そうならないために、カルシウムは海藻類や緑黄色野菜で摂取し、ビタミンDはきのこ類で摂取するのがおすすめです。
ヴィーガン生活は「おやつ」から始めてみよう!
「ヴィーガン生活を始めてみたいけど、デメリットが気になる…」という人は、おやつから始めてみるのがおすすめです。
まずは週に1度、1日に1食だけなど手軽に始めてみるのもいいでしょう。
ヴィーガンを意識したおやつであれば、余分な脂質や糖質を摂取しないため、ダイエットとしても効果的です。
健康と美容、そして環境のためにもまずは手軽におやつから始めてみてください。
ヴィーガンで生物が幸せになる社会を目指そう!
動物性食品を摂取しないヴィーガン。
健康的なメリットやダイエット、道徳的にも意義のあるヴィーガンですが、始めるにあたってはしっかりと栄養バランスを考えることが大切。
ヴィーガンを始めるならまずはおやつから取り入れたり、1日1食から実践するなどして、少しずつ体を慣れさせて無理のないように行いましょう。